ヨコハマタイヤを代表するスタッドレスのアイスガードシリーズ。
知名度が高いので、車にお乗りの方もそうでない方も、一度はどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
そんなアイスガードが、2025年9月に第8世代となるアイスガード8に進化しました。
第1世代にあたる「GUARDEX」の登場から40年。ヨコハマタイヤがこれまで培ってきたスタッドレス技術の集大成と言える性能を誇るのが、今回登場したアイスガード8です。
今回は、そんな登場したばかりのアイスガード8の特徴や性能、先代のアイスガード7からどう進化したのかなどを詳しくご紹介していきます。
スタッドレスタイヤをお探しの方は、ぜひご参考ください!
もくじ
アイスガード8の特徴
まずは新型アイスガード8が、どのような特徴を持つのかについてご紹介していきます。
アイスガード8は、これまで一貫して追求してきた「氷上性能」をさらに高めたスタッドレスタイヤです。
冬用タイヤ新技術コンセプト「冬テック」を採用し、タイヤの「接触」に関わる性能が大幅に向上。冬季路面で最も危険と言われる凍結路面の上で、より安心して走れるようになりました。
先代のアイスガード7は、タイヤの素材に「ウルトラ吸水ゴム」と呼ばれる新技術を採用し、「氷上制動性能や雪上性能が過去最高」と謳われていました。今回のアイスガード8は、それをさらに上回る性能となっています。
新開発の「冬ピタ吸水ゴム」や「水膜バスター」、新たなトレッドパターンを採用することで、
- 氷上制動・・・14%向上
- 氷上旋回・・・13%向上
- 雪上制動・・・4%向上
- ドライ・ウェット性能・・・3%向上
と、アイスガード7を大きく上回る数値を記録しています。
特に氷上性能に関しては、先代のアイスガード7から10%以上向上という、驚きの結果となっています。
冬用タイヤ新技術コンセプト「冬テック」とは?
先ほどご紹介した「冬テック」と呼ばれる技術について、もう少し詳しく見ていきましょう。
実は凍った路面の上を走っている時のタイヤは、ほとんど氷に接触していません。
ミクロレベルでタイヤ表面を見ると、細かな隙間がいくつもあります。また、タイヤの先端は尖った形状をしています。

この尖った先端が点で氷を捉えることで、氷上でもグリップ力が発揮できます。
しかし、氷の上には水膜も張っています。
この水膜が氷とタイヤの隙間に入り込むと、タイヤは上手く氷に食い付くことができません。水に濡れた氷を持つとツルツルと滑りますが、この原理と同じです。
そこでヨコハマタイヤは、この水膜を効率良く取り除いて、タイヤ表面が氷に上手く接触できる技術を開発しました。
それが「冬テック」です。
「冬テック」は、
- 接触の密度(タイヤと氷が接触する部分)
- 接触の面積(タイヤと路面が接触する部分)
この2つに分けて、コンパウンドやトレッド形状、エッジ量などを最適化しています。
アイスガード8の性能
アイスガードは、代々スタッドレスタイヤの性能を
- 氷に効く
- 雪に効く
- 永く効く
この3つに分けて紹介してきました。
もちろん今回のアイスガード8にも、この表現が使われています。ただし、先代の性能を大きく上回るため、
- より氷に効く
- より雪に効く
- より永く効く
と、いう表現に変更されています。
この3つの性能を、先ほどご紹介した「冬テック」の技術を踏まえてご紹介していきます。
より氷に効く

アイスガード8になって最も進化した性能が、この氷上性能です。
- 氷上制動・・・14%向上
- 氷上旋回・・・13%向上
新開発の「冬ピタ吸水ゴム」と呼ばれる専用コンパウンドを採用し、「水膜バスター」と呼ばれる天然由来素材を、従来モデルよりも高密度に配合。
タイヤが滑る要因である水膜の吸水量を大幅に増加しています。
ちなみにこの「冬ピタ吸水ゴム」は、アイスガード7に採用されていた「ウルトラ吸水ゴム」よりも吸水量が8%高くなっています。
また、タイヤを構成する成分「シリカ」を増量し、「オレンジオイルS+」を配合することで、低温時でも優れたドライ・ウェット性能を発揮します。
それ以外にも、アイスガード8は氷上性能を最大化するために、専用のトレッドパターンが採用されています。
トレッド面積は8%増加し、ブロック剛性も7%増加。大きく強くなったブロックが、凍結路面をしっかり捉えます。
より雪に効く
アイスガード8は、氷上性能だけでなく、雪上性能も4%向上しています。
従来モデルのアイスガード7では、横方向の溝(ラグ溝)が潰れて変形し、上手く雪を噛み込ませられないことがありましたが、アイスガード8でこれを改善。
新たに「ラグ溝倒れ込み抑制サイプ」を設け、本来のラグ溝の形状を保持します。
また、トレッド全体に溝エッジを多めに設けることで、雪柱せん断力やエッジ効果を高めています。
ちなみにこのトレッドデザインは、AI技術とシミュレーション技術を活用して開発されています。
より永く効く
基本的にスタッドレスタイヤは、サマータイヤよりも柔らい構造をしています。適度に柔軟性があるおかげで、氷上でもしっかりグリップするようになっています。
ただし、タイヤはゴムで出来ているため、どうしても徐々に劣化が進み、硬化してきます。
しかしアイスガード8は、約4年後もほとんど性能が落ちません。
アイスガード7でも採用していた天然由来素材「オレンジオイルS」をさらに進化させた「オレンジオイルS+」を配合。時間の経過と共に硬くなるゴムの劣化を抑制し、しなやかな状態を維持します。
先代のアイスガード7も、4年経過後の性能低下が少ないことで有名でしたが、アイスガード8は、性能の落ち幅がさらに少なくなっています。
第8世代にちなんだサイドウォールデザインもポイント
性能の進化が目立つアイスガード8ですが、実はデザイン面も進化しています。
第8世代ということで、サイドウォールの模様は漢字の「八」をモチーフにしたデザインになっています。
また、ショルダーブロックは数字の「8」をイメージしたデザインとなっています。
アイスガードならではのプレミアムな感じが伝わってきます。
電動モデルにも対応する「E+」マークも刻印
近年は、ハイブリッドモデルや電動モデルのお車が増えてきました。
特にガソリン車と比べて車重が重く、出力特性が異なる電動モデルに装着するタイヤには、特殊な剛性や耐久性が求められます。
アイスガード8は電動モデルへの装着にも対応しているスタッドレスタイヤですので、安心してお使いいただけます。
ヨコハマタイヤの電動モデル対応製品には「E+(イー・プラス)」マークが打刻されていますが、アイスガード8のサイドウォールにも、しっかりとこのマークが刻印されています。
アイスガード8のサイズ展開
現在発売されているアイスガード8は、14〜19、21インチ、全71サイズを展開。
軽自動車・コンパクトカー・セダン/クーペ・ミニバン・スポーツカー・SUVといった、全てのお車への装着を想定して作られています。
※一部サイズは2025年10月からの発売となります。
インチ | タイヤサイズ | 発売月 | インチ | サイズ | 発売月 |
---|---|---|---|---|---|
21インチ | 225/45R21 95Q | 9月 | 16インチ | 195/50R16 84Q | 9月 |
235/45R21 101Q | 9月 | 185/55R16 83Q | 9月 | ||
235/50R21 101Q | 10月 | 195/55R16 91Q | 9月 | ||
19インチ | 255/35R19 96Q | 9月 | 205/55R16 91Q | 9月 | |
275/35R19 100Q | 9月 | 175/60R16 82Q | 9月 | ||
245/40R19 98Q | 10月 | 185/60R16 90Q | 9月 | ||
255/45R19 104Q | 9月 | 195/60R16 89Q | 9月 | ||
195/50R19 88Q | 9月 | 205/60R16 96Q | 9月 | ||
225/55R19 103Q | 9月 | 215/60R16 95Q | 9月 | ||
235/55R19 105Q | 10月 | 195/65R16 92Q | 9月 | ||
18インチ | 255/35R18 94Q | 10月 | 205/65R16 95Q | 9月 | |
215/40R18 89Q | 10月 | 215/65R16 98Q | 9月 | ||
225/40R18 92Q | 9月 | 15インチ | 165/55R15 75Q | 9月 | |
235/40R18 95Q | 9月 | 175/55R15 77Q | 9月 | ||
245/40R18 97Q | 9月 | 185/55R15 82Q | 10月 | ||
215/45R18 93Q | 10月 | 165/60R15 77Q | 9月 | ||
225/45R18 95Q | 9月 | 185/60R15 84Q | 9月 | ||
235/45R18 98Q | 9月 | 165/65R15 81Q | 9月 | ||
245/45R18 100Q | 9月 | 175/65R15 88Q | 9月 | ||
215/50R18 92Q | 10月 | 185/65R15 88Q | 9月 | ||
225/50R18 95Q | 9月 | 195/65R15 91Q | 9月 | ||
235/50R18 101Q | 9月 | 205/65R15 94Q | 10月 | ||
215/55R18 99Q | 10月 | 14インチ | 165/55R14 72Q | 9月 | |
225/55R18 102Q | 9月 | 165/60R14 75Q | 10月 | ||
215/60R18 102Q | 10月 | 155/65R14 75Q | 9月 | ||
225/60R18 104Q | 9月 | 165/65R14 79Q | 9月 | ||
17インチ | 195/45R17 81Q | 10月 | 175/65R14 82Q | 9月 | |
205/45R17 88Q | 9月 | 165/70R14 81Q | 9月 | ||
215/45R17 91Q | 9月 | 175/70R14 84Q | 9月 | ||
225/45R17 91Q | 10月 | 185/70R14 88Q | 10月 | ||
205/50R17 93Q | 9月 | ||||
215/50R17 91Q | 9月 | ||||
225/50R17 98Q | 9月 | ||||
205/55R17 95Q | 9月 | ||||
215/55R17 94Q | 9月 | ||||
225/55R17 97Q | 10月 | ||||
195/60R17 94Q | 9月 | ||||
205/60R17 97Q | 10月 | ||||
215/60R17 96Q | 9月 | ||||
225/60R17 99Q | 9月 | ||||
225/65R17 102Q | 9月 |
アイスガードSUVとの違い
実はアイスガードシリーズは、ミニバン・SUV向けの専用スタッドレスタイヤアイスガードSUVも展開されています。
この「アイスガードSUV」との違いについてですが、
- アイスガード8・・・氷上性能・静粛性が優れている
- アイスガードSUV・・・雪上性能・耐摩耗性が優れている
となります。
凍った路面や雪の上の路面両方を走る方や、耐摩耗性能よりも静粛性を重視する方には、アイスガード8をおすすめします。
反対に、凍った路面よりも雪の上を走ることが多い方や、静粛性よりも耐摩耗性能を重視する方は、アイスガードSUVをおすすめします。
【実物比較】アイスガード8とアイスガード7の違い
実際にアイスガード8と全モデルアイスガード7の現物を見比べてみましょう。
まずはラベルの違いについて見ていきます。

ラベルの大きな変更はありません。ちなみにアイスガード8の記号は「iG80」となります。
続いて、トレッドパターンを見てみます。

トレッド面積が8%増えているということで、実際に目で見ても、アイスガード8の方がトレッド面積が多いように感じます。
ブロック配置もアイスガード7と比べて均一で、細かな横溝(ラグ溝)が沢山入っています。
また、ブロックや中心部のリブや、ベルト状のブロックが大型化されています。

イン側のトレッド面を拡大してみると、均等に入れられた切り込みが目立ちます。ここに雪をしっかりと噛み込ませ、雪柱せん断力やエッジ効果を発揮します。
また、アイスガード8の方がブロックの繋がり部分が多く、剛性があがりました。
アウト側も見ていきましょう。

アイスガード7の方には稲妻形状の縦溝がありましたが、アイスガード8ではこれが無くなり、代わりにラグの倒れ込みを抑えるサイプが入れられています。
ショルダーデザインにも注目です。
従来モデルのアイスガード7は「7」を、新型のアイスガード8は「8」をモチーフにした模様が入っています。
サイドウォールも見てみましょう。

商品ロゴのデザイン変更はありませんが、アイスガード8の方には「E+」マークの刻印が追加されています。
店舗の意見
ついに登場したヨコハマタイヤを代表するスタッドレスタイヤ、アイスガード8。
4年ぶりに登場したアイスガードシリーズの最新モデルということで、その進化がどれほどのものなのか気になっていました。
先代のアイスガード7登場時は「ヨコハマタイヤ史上最高の氷上性能」と謳われていましたが、今回のアイスガード8は、そこから更に全ての性能を上回るという、驚異的な進化を遂げています。
しかもヨコハマタイヤが最もこだわる氷上性能は、10%以上の伸び幅。技術の進歩の進歩に驚かされます。
真冬の路面で最も怖いのは、思わぬところで出くわす凍結路です。雪が降らない地域でも、早朝の時間帯や日陰の場所で道が凍っている、なんてことも十分ありえます。
氷上性能が優れているアイスガード8を装着していれば、突然の凍結路でも安心です。
また、本製品はスタッドレスタイヤでありながら、静粛性も優れています。スタッドレスタイヤ特有のロードノイズも少ないので、日常的にお車を運転する方にもおすすめです。
当店が今期最もおすすめするスタッドレスタイヤなのは間違いありません!
まとめ
ヨコハマタイヤのスタッドレスシリーズ最高傑作のアイスガード8は、
- 氷上制動・・・14%向上
- 氷上旋回・・・13%向上
- 雪上制動・・・4%向上
- ドライ・ウェット性能・・・3%向上
と、性能が大きく進化しています。
また、静粛性も向上しているため、乗り心地や快適性が優れたお車との相性も抜群です。さらに「E+」マーク付きのタイヤなので、ハイブリッドモデルやBEVモデルへの装着も問題なく行えます
サイズ展開も豊富ですので、様々なお車に装着することができます!
アイスガード8はもちろん当店でも取り扱っております。お気軽にお問い合わせください!