ここ数年にかけて高い人気があるミニバンは、家族連れ用のファミリーカーとしてだけでなく、レジャーや旅行などでも重宝されるカテゴリーでもあります。
一昔前まで、「ミニバンと言えば〇〇(車種名)!」と言うように、限られたメーカーからしか販売されていませんでした。
しかし最近では、広い室内や大きすぎず運転しやすい車体サイズから徐々に人気が高まり、各メーカーがこぞってミニバンを開発し始め、あっという間にミニバンブームが起きるまでになりました。
メーカーの競争が始まると、スタイリッシュなデザインや実用性が高いモデルなどが次々に登場し、個性が異なる車種が増えはじめます。
そのような状況で大事なのは、その車種に合ったタイヤ選びではないでしょうか。近年はミニバン専用のタイヤも開発されているほど、タイヤメーカーも力を入れています。
低燃費タイヤやハンドリング重視、ロングライフなど、タイヤによっても特徴は大きく異なります。
しかし、どのようなタイヤがミニバンに最適なタイヤなのか、イマイチピンとこない人も多いはず。
そこで本記事では、
- ミニバンの特徴
- おすすめのミニバンタイヤ
をご紹介していきますので、愛車のタイヤ選びの参考にしてみてください!
もくじ
まず最初にミニバンの特徴を知っておきましょう
車は様々なカテゴリーがありますが、ミニバンはセダンやコンパクトカーと比べて車体が大きく、重量もあります。
そう考えると、ミニバンに一般的なセダンやコンパクトカー用のタイヤを履かせると、タイヤがうまく機能せず、反対に性能が落ちることもあります。
それどころか、タイヤへの負担が大きくなり、予期せぬトラブルにも繋がりますので、タイヤ選びの前に、まずはミニバンの特徴を押さえておく必要があります。
- 車高が高い・・・カーブでフラつきやすい
- 車体が横に揺れやすい・・・タイヤの外側が減りやすい(偏摩耗)
- 車重がある・・・ブレーキが効きにくい・燃費が悪くなりがち
- 大人数が乗車する・・・車内での会話の頻度が多くなる
これらをしっかり頭に入れておくことで、目的にあったタイヤ選びがしやすくなります。
例えば、上記の特徴からそれぞれタイヤ選びをするのであれば、
- カーブでフラつきやすい→安定感性が高いタイヤ
- タイヤの外側が減りやすい(偏摩耗)→偏摩耗しにくい形状のタイヤ
- ブレーキが効きにくい→グリップ力があるタイヤ
- 燃費が悪くなりがち→転がり抵抗が少ない低燃費タイヤ
- 車内での会話の頻度が多くなる→静粛性が高いタイヤ
となり、自分の好みのタイヤを選ぶことができるようになるでしょう。
これらの特徴を踏まえて、おすすめできるミニバンタイヤをご紹介していきますね。
おすすめのミニバンタイヤ
今回おすすめするミニバンタイヤは、以下の7種類となります。
- 【ブリヂストン】REGNO(レグノ) GRV2
- 【ヨコハマタイヤ】BluEarth(ブルーアース) XT
- 【ダンロップ】ENASAVE(エナセーブ) RV505
- 【トーヨータイヤ】TRANPATH(トランパス) LU2
- 【トーヨータイヤ】TRANPATH(トランパス) mpZ
- 【グッドイヤー】EAGLE(イーグル) RV-F
- 【ケンダ】KR201 KENETICA(ケンネテイカ)
知名度が高いブランド名のタイヤもありますので、どこかで聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
【ブリヂストン】REGNO(レグノ) GRV2
国内タイヤメーカー最大手のブリヂストンから販売されているレグノ GRV2は、静かで快適な乗り心地を実現するために開発されたタイヤです。
ミニバンの特徴として、車内空間が広く、特にリアタイヤの真上に当たる3列目シートのロードノイズが大きい傾向があります。
レグノ GRV2は、タイヤ表面のブロックピッチをランダムに配列することで、ロードノイズを大幅に低減。また、ブロック自体も地面に接地した際に音が出にくい形状のものを使用しています。
さらにタイヤ内部にあるベルトの衝撃を抑えてくれるノイズ吸収シートの採用や、ショルダー部分全体がクッション性能を持つように柔らかい構造をしていたりと。ブリヂストンのサイレントテクノロジーがふんだんに盛り込まれています。
柔らかいタイヤはミニバン特有のフラつきを発生させてしまうと思うかもしれません。
しかしレグノ GRV2は、タイヤの内側の剛性を高めることで、静粛性に影響を及ぼすことなくフラつきも抑えてくれます。
もちろんトレッドパターンの排水性も高めていますので、ウェット性能も非常に優れています。
雨の日でも安心して走行できるのは嬉しいですね!
タイヤサイズ | 15〜20インチ |
転がり抵抗係数 | A |
ウェットグリップ性能 | b |
発売日 | 2015年 |
特徴 | ・静粛性が優れており長距離走行でも疲れにくい ・剛性もあるためフラつきも防止 |
【ヨコハマタイヤ】BluEarth(ブルーアース) XT
レース活動にも積極的に取り組んでいるヨコハマタイヤから販売されているブルーアース XT。
専用の左右非対称トレッドパターンの採用により、
- ハンドリング性能
- 耐摩耗性
- 静粛性
の3つの性能高い次元で発揮しています。
トレッド面のセンターには3本の幅広リブを採用しており、剛性が非常に高くなっています。直進安定性があるため、高速走行でも安心して走行できるでしょう。
また、外側のトレッドにはショルダーを貫通させずに溝が切っているため、タイヤ自体の剛性を損なうことがありません。
レーンチェンジやワインディングロードの走行でもフラつかず、高いハンドリング性能を実現しています。
ブロック自体も倒れにくくなっていますので、偏摩耗も抑えられます。偏摩耗を抑えるとタイヤも長持ちしますので、ロングライフのタイヤでもあります。
タイヤ自体の材質は、ダブルシリカとブレンドポリマーを採用し、ウエット路面でもガッチリと地面を掴んでくれます。
さらにシリカの分散性を大きく向上させるために、ヨコハマタイヤが独自で開発したゴム混合技術「A.R.T. Mixing 」を採用。
総評として、全体的な性能のバランスが非常に高い優等生タイヤです。
特にウェットグリップ性能は最高ランクの「a」評価となっていますので、雨の日でも安心、かつ快適なハンドリングを求めている人にはおすすめのタイヤです。
タイヤサイズ | 16〜20インチ |
転がり抵抗係数 | A |
ウェットグリップ性能 | a |
発売日 | 2020年 |
特徴 | ・高いハンドリング性能 ・最高グレードのウェット性能 |
【ダンロップ】ENASAVE(エナセーブ) RV505
バランス型の従来モデルRV504のニューモデルであるエナセーブ RV505は、さらに全体の機能性を高めてきたモデルでもあります。
大きな車体は横風の影響を受けやすく、車体全体がフラつきやすいのはご存知だと思います。エナセーブ RV505は、非対称パターンの採用や、サイドウォールを新設計し、剛性を高めています。
ちなみに全体をたわませることで上手く力を逃すダンロップ独自のフラつきを抑える技術を「FUNBARI TECHNOLOGY(ふんばりテクノロジー)」と呼びます。
これにより従来型と比べて耐ふらつき性能を19%アップしています。
また、タイヤ全体がたわむことで、トレッド全体が均一に路面を捉えることができます。
RV505は中央部分を丸くすることで、徐々に周りが地面に接地するような構造をしているため、ロードノイズの軽減や乗り心地や振動が大きく改善されています。
パターンのノイズやロードノイズが30%以上軽減されているデータもありますので、市街地や高速道路など、あらゆるところで快適に走行できるのではないでしょうか。
ダンロップタイヤの特徴とも言えるロングライフ性能もきっちり備えていて長く使える点も良いですね。
タイヤサイズ | 13〜20インチ |
転がり抵抗係数 | AA |
ウェットグリップ性能 | b or C(サイズによる) |
発売日 | 2019年 |
特徴 | ・独自の技術により耐フラつき性が向上 ・トレッド形状の改善で優れた乗り心地 |
【トーヨータイヤ】TRANPATH(トランパス) LU2
ミニバン専用タイヤの先駆者であるトーヨータイヤから販売されているプレミアムタイヤです。
上質な乗り心地を重視して開発されたラグジュアリータイヤとして有名で、アルファードやヴェルファイアなど高級ミニバンに最適なタイヤとも考えられます。
高級ミニバンは車重が重く、フラつきを抑えるためにはタイヤ自体の剛性をかなり上げなければいけません。
そうなると、反対に乗り心地が悪くなるデメリットも発生してしまいますが、タイヤ全体が綺麗にたわむように設計されているため、ソフトな乗り心地となっています。
荒い路面を走行しても振動をタイヤ全体で吸収してくれるため、3列目の車内でも快適に過ごすことができます。
車重が重いミニバンは一度スリップするとかなり危険。トランパス LU2はもちろんウエットグリップ性能も高いため、雨の日でもしっかり路面を掴んでくれます。
安定感もあるため、どのようなシーンでも快適に走行できるでしょう。
タイヤサイズ | 16〜21インチ |
転がり抵抗係数 | A |
ウェットグリップ性能 | b |
発売日 | 2014年 |
特徴 | ・マイルドな乗り心地 ・トップクラスの静粛性 |
【トーヨータイヤ】TRANPATH(トランパス) mpZ
トランパスシリーズの一種で、トランパス LU2は乗り心地重視であるのに対し、mpZはしっかり感を重視したタイヤとも言えます。
転がり抵抗も少なく、低燃費タイヤの技術も組み込まれています。
また、横方向へのたわみも先代モデルと比べて5%向上しており、年々重量が増すミニバンの足元を支えるタイヤとして信頼性が高いタイヤとしても考えられます。
セレナやステップワゴンなどの軽快なハンドリングを重視する車にもぴったりですね。
横方向にカットされた溝は、決して深すぎることはありませんので、ブレーキ時もしっかり地面を掴んでくれるため安心。
LU2と比べるとゴツゴツとした乗り心地にも感じるかもしれませんが、横揺れが少なくワインディングロードでは安心して駆け抜けることができるでしょう。
アウト側のワイド化やナノバランステクノロジーなど、最新技術も豊富に採用されているため、タイヤ自体もロングライフの設計となっています。
トランパス LU2と比べリーズナブルで国産タイヤとしてはかなりお求めやすい価格設定すので、お財布にも優しいタイヤです!
タイヤサイズ | 14〜18インチ |
転がり抵抗係数 | A |
ウェットグリップ性能 | b or c(サイズによる) |
発売日 | 2014年 |
特徴 | ・安定感重視のオールラウンダー ・ロングライフでコスパに優れている |
【グッドイヤー】EAGLE(イーグル) RV-F
グッドイヤーはブリヂストンやミシュランと並ぶ世界最大級のタイヤメーカーで、アメリカに拠点があります。
90年代にはレース界にも積極的にタイヤを供給しており、タイヤ作りのノウハウはトップレベルです。
そんなグッドイヤーから販売されているイーグル RV-Fは、従来のミニバン専用タイヤの性能であるフラつきや偏摩耗、腰砕け感の抑制を高次元で実現しています。
また、いくらミニバンと言えども走る楽しさは失ってはいけないとの考え方とのことで、優れたハンドリング性能も実現するために開発されました。
タイヤは転がる際に変形することで発熱をしますが、イーグル RV-Fは、薄型サイドウォールを採用することで、発生した熱も効率良く排出することができます。
もちろん軽量化にも貢献しているため、ハンドリング性能も大幅に向上。
さらにタイヤ全体の剛性もアップさせているため、発熱自体を抑えることにも成功しています。
安定した乗り心地も持ち味ですので、長距離ドライブや使用頻度が多い人には最適なタイヤとも考えられます。
発売時期は2014年と、比較的年月が経過していますが、細かな改良が加えられて年々性能は向上していますので、反対にクオリティはどんどん高まっているタイヤです。
サイズによっては燃費性能が「AA」のラベリングを取得していますので、燃費を抑えたいという方にもピッタリです。
タイヤサイズ | 13〜20インチ |
転がり抵抗係数 | AA or A(サイズによる) |
ウェットグリップ性能 | b or c(サイズによる) |
発売日 | 2014年 |
特徴 | ・フラ付きを抑えた安定性のあるタイヤ ・キビキビとしたハンドリング性能 |
【ケンダ】KR201 KENETICA(ケンネテイカ)
台湾の中央部に位置するタイヤメーカー「ケンダ」は、日本ではまだまだ知名度低く、初めて聞く人も多いのではないでしょうか。
日本では大手のタイヤメーカーがたくさん存在しますので、しょうがない部分ではあると思いますが、ケンダは自転車のタイヤとしても有名で、タイヤ作りに関してのノウハウもたくさん持ち合わせています。
そんなケンダから販売されているKR201 Keneticaは、ミニバン専用に開発されたタイヤとして高い性能を発揮します。
- 新トレッドパターンがロードノイズを抑制し快適性を実現
- ショルダー部分の強化により車体のフラつきを抑制
- タイヤ自体の剛性も高く急なハンドリングにもしっかり反応
- 路面追従性の高いパターンで高い耐摩耗性能
- 中央に存在する4本の趣向デザインがウェットコンディションでもしっかり安定
このように、トータルバランスが非常に優れているタイヤです。
また、国産メーカーに比べて価格もリーズナブルであるため、コスパにも優れています。タイヤ選びで迷った時に選んでおけば間違いないタイヤとも考えられますね。
ラベリング制度に加入していないため「転がり抵抗係数」や「ウェットグリップ性能」のランク評価はありませんが、ケンダは世界中で販売実績のあるメーカーなだけに、信頼性もアジアンタイヤ随一です。
アジアンタイヤでは珍しいミニバン専用タイヤですのでタイヤ選びの際には候補に入れても良いかと思います。
タイヤサイズ | 15〜18インチ |
転がり抵抗係数 | ※ケンダはデータなし |
ウェットグリップ性能 | ※ケンダはデータなし |
発売日 | 2017年 |
特徴 | ・バランスに優れたオールマイティタイヤ ・コスパも優れている |
おすすめミニバンタイヤの比較表
商品名 | レグノ GRV2 | ブルーアース XT | エナセーブ RV505 | トランパス LU2 | トランパス mpZ | イーグル RV-F | KR201 Kenetica |
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メーカー | ブリヂストン | ヨコハマタイヤ | ダンロップ | トーヨータイヤ | トーヨータイヤ | グッドイヤー | ケンダ |
ウェットグリップ性能 | A | A | AA | A | A | AA or A(サイズによる) | ※データなし |
転がり抵抗係数 | b | a | b or c ※サイズによる | b | b or c ※サイズによる | b or c ※サイズによる | ※データなし |
発売日 | 2015年 | 2020年 | 2019年 | 2014年 | 2014年 | 2014年 | 2017年 |
特徴 | ・とにかく静か! ・長距離走行でも疲れにくい ・フラつきも防止 | ・高いハンドリング性能 ・最高グレードのウェット性能 ・性能のバランスがGOOD | ・耐フラつき性が向上 ・優れた乗り心地 ・ロングライフ | ・マイルドな乗り心地 ・トップクラスの静粛性 | ・安定感重視のオールラウンダー ・ロングライフでコスパに優れている | ・フラつきを抑えた安定性のあるタイヤ ・キビキビとしたハンドリング性能 | ・バランスに優れたオールマイティタイヤ ・コスパも優れている |
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まとめ
ミニバンのタイヤと言っても、各メーカーが力を入れている部分は大きく異なります。ですので、気になるタイヤを見つけたら、そのタイヤはどのような特徴があるのかを調べてみるのが良いでしょう。
今回ご紹介したタイヤの特徴をおさらいすると、以下のようになります。
- レグノ GRV2・・・静粛性が優れており長距離走行でも疲れにくい・剛性もあるためフラつきも防止
- ブルーアース XT・・・高いハンドリング性能・最高グレードのウェット性能
- エナセーブ RV505・・・独自の技術により耐フラつき性が向上・トレッド形状の改善で優れた乗り心地
- トランパス LU2・・・マイルドな乗り心地・トップクラスの静粛性
- トランパス mpZ・・・安定性のあるタイヤ・キビキビとしたハンドリング性能
- イーグル RV-F・・・・フラ付きを抑えた安定性のあるタイヤ・キビキビとしたハンドリング性能
- KR201 ケンネテイカ・・・バランスに優れたオールマイティタイヤ・コスパも優れている
もちろんカタログ情報だけではなく、実際に装着してみないとわからない部分もあります。
当店では、今回ご紹介した以外にもたくさんのタイヤを取り扱っています。
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