自動車のタイヤに空気を入れる際に入口となる「エアバルブ」。
タイヤ交換時にはこのエアバルブも基本的に交換することをおすすめしています。
ではエアバルブとはどんなものか。
今回はそのエアバルブについて詳しくご紹介します。
エアバルブとは、タイヤに空気を入れる際に入口となる重要な部品
エアバルブはタイヤに空気を入れる際にエアー充填用のホースをつなぐ部品です。
エアーを入れた後は蓋をして、空気が漏れないようになっています。
タイヤの中には空気が約2.5kgf/cm2もの圧力で入っていますので、かなりの負荷がかかっています。

このバルブ部分に不具合がでるとエアーが漏れてしまい、最悪タイヤがぺしゃんこになり走行不能に陥ることもあります。
全長5cm程度の小さなパーツではありますが、意外と重要な役割を持っていることがわかるかと思います。
エアバルブには大きく分けて二種類あります
エアバルブは大きく分けてゴムでできた「ゴムバルブ」と金属でできた「金属バルブ」があります。
こちらがゴムバルブ

こちらが金属バルブ

自動車メーカーの純正のホイールについているエアバルブはほとんどが「ゴムバルブ」の方です。
バルブはゴムでできているから劣化する
バルブはゴムで出来ているため、タイヤと同じように時間が経つと劣化します。
基本的におおよそ2~3年程度で1回は交換することをおすすめします。このあたりもタイヤと同じですね。
劣化をするとゴムにヒビが入ったり、最悪の場合バルブ自体が折れてしまったりすることもあります。
これがエアー漏れに繋がる原因です。
また、日光にあたる場所や雨ざらしになっていると劣化の速度が早くなります。
金属バルブでも、ホイールと接している部分はゴムのパッキンが使われています。
この部分が最も負荷がかかる部分ですのでやはり2~3年に1回は交換したほうが良いと言えます。
エアー漏れの例
エアバルブからエアー漏れをするケースは大きく分けて2パターンあります。
ひとつめがバルブの根本から漏れるケースです。
ゴムバルブからエアーが漏れる原因のほとんどがこれです。
石鹸水をつけてバルブを左右に曲げると、シャボン玉ができてエアーが漏れるのが確認できます。

バルブのゴムが劣化して、大きくヒビが入ってしまっているとこのようにエアーが漏れてきてしまいます。
ふたつ目の原因がバルブコアからのエアー漏れです。(バルブコアについては後述します。)
バルブ内の部品の劣化によるエアー漏れです。
これも石鹸水をつけるとシャボン玉ができるのですぐわかります。

このように徐々に空気が漏れるとタイヤ内の空気が減って走行ができなくなってしまいます。
こうなる前に早めのバルブ交換が必要です。
エアバルブの構造
エアバルブは分解すると三つのパーツに分かれています。
下の画像をご覧ください。

左からバルブキャップ、バルブコア、バルブ本体となっています。
前述のバルブコアからのエアー漏れは真ん中のバルブコアの劣化が原因です。
このバルブコアもやはり黒い部分はゴムでできていますので不具合がでることがあります。
エアバルブはホイールのリム部分を挟むように直接くっついています。

バルブを交換する時はタイヤをホイールから外してから交換する必要があります。
金属バルブのパッキンも劣化に要注意
ゴムバルブだけではなく金属バルブも定期的なパッキンの交換をおすすめします。
金属のバルブもホイールと接触している部分はゴムのパッキンでできています。
このパッキンによりエアーが漏れない仕組みとなっています。
しかしながらこのパッキンもゴムでできているため時間の経過とともに次第に劣化します。
ひび割れたり裂けたりするとそこからエアーが漏れてしまいますので、タイヤ交換の際に同時に交換するのが良いでしょう。

ひび割れてゴムが裂けたパッキン
金属バルブのパッキンは種類によって大きさや凹凸の有無などの違いがあり、非常に多くの種類があります。
ものによってはパッキンの交換ができずバルブごと交換する必要があるものもありますので、お店で確認してもらうのが安心です。
ゴムバルブには飾り(スリーブ)付きのものもあります
ゴムバルブにはスリーブ付きのバルブもあります。

外から見ると金属バルブのようにすっきりとした見た目に変わります。

バルブを交換するだけでも足回りがグッとオシャレに見えますのでとてもおすすめです。
また、ゴムの劣化に影響する紫外線や雨水・泥水などを直接あびることを防ぐ効果も期待できます。
エアバルブはタイヤ交換時についでに交換することをおすすめしています
エアバルブは小さな部品ではありますが、自動車が安全に走れるために重要なパーツのひとつです。
バルブ自体は高価なものではありませんのでタイヤ交換の際はなるべく交換しておいたほうが良いと言えます。
当店ではバルブ交換をしたほうが良いかわからないというお客様には、直接バルブの状態を見てスタッフが判断をいたしております。
交換の要・不要についてのご説明も差し上げておりますので、ご不明な点はお気軽にご相談くださいませ。