GR86/BRZ CUPクラブマンシリーズは、5月24日・25日に第2戦をモビリティリゾートもてぎ・6月14日・15日に第3戦をスポーツランドSUGOで開催されました。
弊社はHC GALLERY様へレースで使うタイヤの供給という形でサポートをしています。
もくじ
GR86/BRZCUPクラブマンシリーズ第2戦 予選

予選5月24日(土)ドライ
この日の天候は曇りでドライコンディションでしたが、金曜日と土曜日では気温や路面温度は大きく変わらないものの、夜間の降雨の影響と思われるタイヤの温まり方の変化がありました。
見た目のコンディションが大きく変わらなかったため、予選には、調子の良かった専有走行と同じセットで臨みましたが、これが裏目に出てしまいました。結果として、タイヤが全く温まらず、グリップを得られない厳しい状況に陥りました。
この影響は、HC GALLERYチームのみでなく、金曜日に上位タイムを記録していたチームは軒並み予選で苦戦し、逆に金曜日に思うようなタイムを出せなかった選手たちが上位に進出する展開となりました。
結果として、島は8番グリッド、橋本は12番グリッドから決勝レースを迎えることになりました。
GR86/BRZCUPクラブマンシリーズ第2戦 決勝

決勝5月25日(日)ドライ
決勝レースでは、両選手ともにタイヤ内圧のセッティングはコンディションにしっかりとマッチし、ペースは良好でした。
しかし、それぞれの場所でトラフィックに阻まれ、ペースは良くとも抜ききれない展開となりました。島は、大⻄選手に連なる大森選手の2名のトレインに捕まり、なかなかアタックのチャンスを得られませんでした。
単独のペースでは上位2台に対して0.2〜0.3秒速いラップを刻んでおり、前に出られれば十分に上位も追える展開でしたが、抜きづらさに定評のある熟練ドライバー2名に対し、苦しい思いをするレースとなりました。一方、橋本は箕輪選手と何度もポジションを入れ替え、息の詰まる接近戦を展開しました。ペース面では箕輪選手より速さがありましたが、抜き切ることができず、8位でレースを終えました。
GR86/BRZCUPクラブマンシリーズ第3戦 予選

予選6月14日(土)ウェット
予選開始30分前に空模様が急変し、突然の雨となりました。この雨が「恵みの雨」となるか「誤算」となるか。結果として意外なことに運要素が強くなり、展開を大きく左右することになりました。
ウェットコンディションは2人のドライバーにとって比較的得意な状況であり、「恵みの雨」と捉えて臨みました。大田はコースイン直後の1ラップ目から積極的にアタックを決行。これが功を奏し、6位という好位置につけることに成功しました。
一方で島は、「もう少し路面状況が安定してから、レコードラインの水位が下がる後半戦を中心にアタックしよう」と、後半頼みの勝負を仕掛けました。後ほどフラグが回収されることになりますが、思ったよりも雨の中で車が安定しなかったのです。さらに、予想に反して雨脚はどんどん強まっていきました。その結果、思うようにタイムを伸ばすことができず、8位にとどまりました。
両選手ともにウェットでの安定感は見せたものの、もう一歩踏み込んだ結果を残せなかった点には課題が残りました。
GR86/BRZCUPクラブマンシリーズ第3戦 決勝

決勝6月15日(日)ドライ
決勝日は、天候が回復し、蒸し暑いドライコンディションでのレースとなりました。
スタート直後、前方の上位勢がスタートに失敗し、1コーナーで混乱が発生。その中で大田は冷静かつ的確な判断で混戦をすり抜け、一気に4番手までジャンプアップしました。その後、ペースが上がらない3番手車両に追いつき、最終コーナーからの立ち上がりで並びかけてパス。3番手へと浮上します。ここからは、さらに2番手を走る車両を猛追する展開となりましたが、すでに取り返すには厳しい大きな差がついていたため無理をせず、ペースをキープしながら3位を堅実に守り切りました。

大田は自身初となる表彰台を獲得し、昨年、確実に表彰台が見えたはずのSUGOに残した忘れ物を手に入れることができました。これは、チームにとっても大きな一歩となりました。

一方の島もスタートをしっかり決め、順調にポジションを上げていきました。しかし、途中からセクター3でのペースが伸びず、SP1&SP2を中心とした左コーナーのコーナリングスピードが目に見えて落ちていく状況に悩まされました。それでも6位でフィニッシュし、着実な走りを見せたかに思えました。
ところがレース後の車検において、右リアのショックアブソーバーの油圧抜けによって車高が規定値を下回っていたことが判明。残念ながら失格という非常に悔しい結果となってしまいました。このショックアブソーバーはレース前に新品へ交換したばかりでした。原因は、レースウィークを通じて、S字の縁石に大きく乗りすぎたことによるダメージとみられています。ただし、レースウィーク後半、左コーナーでの挙動にごく僅かな予兆も出ていたことから、もっと早い段階で兆候を読み取れていれば未然に防げた可能性もあり、チームとしての大きな反省点となりました。
まとめ
路面のコンディション不良や車両トラブル等がありましたが、表彰台を獲得出来たことが弊社といたしましてもとても喜ばしいことでございます。
引き続き、9月の86富士ラウンドがございますので弊社もできる限り応援させて頂きます。